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を適用した場合に,非トップページ数を増やすとアクセスが増えることを示します.
いま,サイトにコンテンツを追加していくときに十分キーワードが多様化すると仮定し,このことにより,検索してきた閲覧者(s〜)のアクセス数が,サイト内の非トップページ数に比例すると仮定します.
園部研の日本語サイトは,非トップページ数(以下,Pと記述します)が39ページでした.
閲覧者のうち,検索してきた人(s〜)の比率RはPの関数R(P)です.
P=39の実測値R(39)は:
NPJ:0.71,
APJ:0.71,
NPE:0.81,
APE:0.65,
と,大変揃っているので,ここではR(39)=0.72と仮定します.
s〜とs〜以外(すなわちd〜)の比率は,P=39のとき,R(39):1−R(39)ですが,一般のPに対しては,上で閲覧者(s〜)のアクセス数がサイト内の非トップページ数に比例すると仮定したことで,R(39)×P/39:1−R(39)になりますから,R(P)は,
R(P)=1−(1/(1+((R(39)/(1−R(39)))×P/39)))
となります.たとえば:
R(0)=0,
R(1)=0.062,
R(10)=0.40,
R(39)=0.72,
R(100)=0.87,
R(390)=0.96,
R(1000)=0.985,
R(10000)=0.9985,
R(100000)=0.99985,
です.
次に,検索してきた閲覧者(s〜)のうち,非トップページにきたもの(sN〜)の比率は統計から:
NPJ:0.98,
APJ:0.98,
NPE:0.98,
APE:0.96,
なので,ここでは0.98と仮定します.
さらに,非トップページを検索してきた閲覧者(sN〜)のうち,トップページを見ることになる閲覧者(アクセスパターンにtかTを含むもの)の比率は,前記表1(主要指標統計表)の(h)(非トップページを検索してきた閲覧者にトップページを見せた比率)のように,APJで0.892ですから,ここでは0.89と仮定します.
付加表示によるトップページアクセスの増加量Δd=Δd(P)は,閲覧者数全体を1とした比率で表すと,
Δd(P)=R(P)×0.98×0.89=0.87×R(P)
で,たとえば,
Δd(0)=0,
Δd(1)=0.054,
Δd(10)=0.35,
Δd(39)=0.63,
Δd(100)=0.76,
Δd(390)=0.84,
Δd(1000)=0.857,
Δd(10000)=0.869,
Δd(100000)=0.870,
です.
以上の算式を用いると,
「の技術を適用後のトップページアクセスは,適用前に比べてΔd(P)×閲覧者数,増える」
と予測されます.
ですから,次のようにサイト規模を6種類に設定しますと(これをモデルAとします),
非トップページ |
年間閲覧者 |
サイト |
アクセス増加数 |
1ページ | 300人 |
零細規模サイト | 16回の増加
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10ページ | 3,000人 |
小規模サイト | 1,000回の増加
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39ページ | 12,000人 |
中小規模サイト | 7,600回の増加
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100ページ | 30,000人 |
中規模サイト | 23,000回の増加
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1,000ページ | 300,000人 |
大規模サイト | 260,000回の増加
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10,000ページ | 3,000,000人 |
超大規模サイト | 2,600,000回の増加
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となります.
上記の試算のモデルを変えて,年間閲覧者数が同じでも非トップページをそれぞれ10倍もったサイト(これをモデルBとします)でのの導入効果も試算してみましょう.
増分はΔd(P)×閲覧者数で,
非トップページ |
年間閲覧者 |
サイト |
アクセス増加数 |
10ページ | 300人 |
零細規模サイト | 105回の増加
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100ページ | 3,000人 |
小規模サイト | 2,300回の増加
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390ページ | 12,000人 |
中小規模サイト | 10,000回の増加
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1,000ページ | 30,000人 |
中規模サイト | 26,000回の増加
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10,000ページ | 300,000人 |
大規模サイト | 260,000回の増加
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10,000ページ | 3,000,000人 |
超大規模サイト | 2,600,000回の増加
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と,「中規模以下のサイトでは特に大きな効果を得られる」ことが分かります.
上記「年間」は「月間」など任意の一定期間にも置き換えることができます.
もちろん現実にはサイトの個性をはじめとする様々な要素に左右されるので,本試算は目安です.
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