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【22世紀へ!園部研】
明快:レジストリを退避/復元する方法  

 レジストリの退避について

 マイクロソフト(Microsoft) Windows(ウィンドウズ)で,レジストリの内容を
  • 退避(=セーブ,バックアップ,書き出し,エクスポート)(save,backup,export)する方法と,
  • 復元(=復旧,取り込み,インポート,リストア,回復,リカバリ,修復,リペア)(recover,inport,restore,reold,repair)する方法
を分かりやすく説明します.

 というのは,万一レジストリを間違っていじって壊してしまうことに備えるためです.

 Windowsの「レジストリ(registry)」とは,登録簿といった意味の英語で,そのコンピュータのソフトウェアとハードウェアの制御を左右する大事な設定情報がぎっしり詰まっているファイルです.Windowsそのものや多くのアプリケーションから,頻繁に参照・更新されています.
 このため,正しく修正をすればいいのですが,もし間違った修正をしたり,ファイルを壊したり,ファイルを消したりしてしまうと,Windowsが再起動できなくなったり,装置が使えなくなったり,どこかのプログラムで不具合が起こってしまうというように,影響が大きく出ることがあります.

 【ご注意】レジストリの操作を含むすべての操作は,実行するあなたの責任です.園部研究室は一切責任を負いませんのでご注意ください.

 そこで,レジストリをさわる前に,万一のときに戻せるように,同じ内容のコピーを別のファイルに退避しておくわけです.

 レジストリのファイル(ひとつとは限りません)の中身は構造が複雑で,しかもいつプログラムにアクセスされるか分からないので,ファイルをエクスプローラやコマンドで単にコピーすることは有効な退避になりません.レジストリの退避には特別の手順が用意されています.


 正式な情報について

 お使いのWindowsでのレジストリ エディタによる退避方法・復元方法に関しては,レジストリ エディタを起動して(起動方法は後述)そのヘルプを読んでいただくのが安全です.

 マイクロソフトからは次の文書も公開されています.



 基本的にマイクロソフトの説明が優先することはいうまでもありません.

 本書が記述することは,時間のない人のために分かりやすく補うために,画面のハードコピーをつけ,安全性も考慮して,レジストリ退避・復旧手順を説明するものです.
 以下は,その前提でどうぞ.


 レジストリを退避する方法

 退避には,scanreg, rdiskによる方法などいくつかの方法があって優劣がありますが,簡単なレジストリエディタによる方法を説明します.

  1. レジストリエディタを起動します.



    スタート⇒ファイル名を指定して実行(R)
    ⇒名前(O)ボックスに「regedit」を入力
    ⇒OK.
     レジストリ エディタが起動されてウィンドウが開きます.

  2. マイ コンピュータをクリックして反転します(不必要ですが書き出し範囲を間違えないための二重安全策)



  3. レジストリ(R)⇒レジストリ ファイルの書き出し(E)….

    Windows XP の場合は,ファイル⇒エクスポートをクリックします.



    「レジストリ ファイルの書き出し」ウィンドウが出ます.

  4. 「書き出し範囲」では必ず「すべて」を選択します.



  5. 「ファイルの種類(T)」の指定をします.
     通常出てくる「レジストリ ファイル」のままでは,できあがるファイルの拡張子が「reg」になります.その場合,不用意にダブルクリックした場合にレジストリ エディタが起動されて読み込みがはじまってしまいます.
     このときも,キャンセルをクリックすれば中止できますがやや心配です.
     そこで,このミスを防止するために,「拡張子をわざと変えておく」という工夫をします.
     将来,退避フィアルからレジストリに読み戻す必要が生じたときは,ファイルの名前を「regsave.reg2」から「regsave.reg」に戻してから,ダブルクリックまたは,「レジストリ エディタのレジストリ(R)⇒レジストリ ファイルの取り込み(E)」で行ってください(今は取り込みは絶対にしないでください).
  6. 作成するファイル名を指定します.

     退避先はコンピュータの内蔵ディスクでも構いません.
     そこで,「デスクトップ」にして,「ファイル名(N)」に「regsave.reg2」を入力しましょう.
     Windows 95/98/NTでは,デスクトップの大きなアイコンが出ませんが,保存する場所(T)の右の▼ボタンで,上のほうの「デスクトップ」が選択できます.
     外部記憶媒体に退避した方が安全度が高まるとお考えなら,MO(光磁気ディスク)など,100MB以上の容量をもった記憶媒体がいいでしょう.フロッピーディスク(ディスケット)は容量が足りないので適していません.
  7. 保存(S)をクリックします.

     1分前後で,指定した拡張子「reg2」がついたファイル名「regsave.reg2」という名前で退避ファイルができました.

    レジストリ退避ファイル


     拡張子が「reg2」でも,内容は「reg」のときと同一で作成されることは,動作確認しました.

     このファイルは,ふつうのコピー手段で,好きなときに移動,コピーすることができます.

     ファイルの大きさは,私の例では約44MBになりました.

     Windows 95以降のレジストリはテキスト形式でないのですが,このように書き出された(エクスポート)ものは,Windows 3.1のWIN.INI, SYSTEM.INIと同様のテキスト形式になっています.



 レジストリを復元する方法

 レジストリの変更が予期しない結果を生んでしまったような場合に,上で述べた方法で作ったレジストリの退避ファイルから,システムで動作しているレジストリに内容を取り込んで復旧する方法です.

  1. 退避ファイルの拡張子を「reg2」にしていた場合は,「reg」に戻します.

     最初の状態

    レジストリ退避ファイル

     このときのアイコンの種類は場合によってさまざまですが,問題ありません.
     この例のファイル名であれば,「regsave.reg2」から「regsave.reg」に変更します.
     通常,ファイル名を2秒程度以上おいて2回クリックすると,名前の変更ができます.右クリックで名前の変更(M)をクリックしてもできます.
     名前を変更したあとの状態

    レジストリ退避ファイル


  2. 退避ファイルのアイコンをダブルクリックします.

     すると,拡張子regに結びついているレジストリ エディタ(regedit)が起動されます.

  3. レジストリを取り込んでよいか聞いてきますので「はい(Y)」を答えます.

    レジストリを取り込んで良いかどうかの確認

     これで,レジストリには,退避ファイルの内容が反映されます.

* 関連リンク

 ■ レジストリのバックアップ方法シマンテック
……この中の「方法1」が本書の方法です.ほかに,方法2(Windows 98のscanregによる方法),方法3(Windows NTのrdiskによる方法)が掲載されています(本書作成時点で).

 ■ 矢吹拓也のいじくるレジストリ窓の杜
……レジストリ中級者程度のくわしい知識がやさしく学べます.

 ■ Windows地獄への旅……からの生還(David Courseyさん,ITmedia
……レジストリがいつの間にか正しくなくなってシステムがフリーズしまくるという地獄もある

 


 
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