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公衆自動搬送システム (CATS) 特許出願 1 公衆自動搬送システム (CATS) 特許出願 1  
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2000−357194(P2000−357194A)
(43)【公開日】平成12年12月26日(2000.12.26)
(54)【発明の名称】公衆自動搬送システム

(51)【国際特許分類第7版】
   G06F 17/60 
   G05D  1/02
   G07D  9/00    416
【FI】
   G06F 15/21        C
   G05D  1/02        P
   G07D  9/00    416 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願平11−169388
(22)【出願日】平成11年6月16日(1999.6.16)
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号

(72)【発明者】
【氏名】園部 正幸
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番1号 富士通株式会社内 (出願当時のもの――園部研注)

(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之 (外1名)
【テーマコード(参考)】
3E040 5B049 5H301
【Fターム(参考)】
3E040 AA01 AA10 BA17 FG02 FG03 FG04 FG07 FG11 FL06 5B049 AA03 AA06 BB31 CC03 CC21 CC36 DD02 DD05 EE01 EE31 FF01 FF07 GG02 GG04 5H301 AA02 AA09 BB05 CC03 CC06 CC10 DD01 DD07 DD11 EE02 EE12 EE15 GG12 GG14 JJ01 KK02 KK03 QQ01


(57)【要約】

【課題】 地下、地表、地上、水中、水上または空間にネットワーク状に敷設された搬送路に沿って、搬送対象、または搬送対象を収納した容器もしくは台車を出発地点から宛先地点まで自動搬送するシステムを構築する。



代表図

【解決手段】 システムの制御局に、利用者側から入力される搬送指示信号を受け取る手段1と、搬送完了時点で入力される搬送完了信号を受け取る手段2と、手段1と手段2とに接続され、搬送路と容器もしくは台車の動作を制御する搬送制御信号を出力し、あるいはさらに、これらの信号をシステム内の他の制御局との間で入出力する処理装置3とを備える。


【特許請求の範囲】

【請求項1】 ネットワーク状に敷設された搬送路に沿って、搬送対象を指定された宛先に搬送する公衆自動搬送システムにおける制御局であって、
該搬送対象の搬送に対応して送料もしくは搬送対象代金もしくは手数料もしくは税金を徴求する命令を発行する処理装置を具備する
ことを特徴とする公衆自動搬送システムにおける制御局。

【請求項2】 ネットワーク状に敷設された搬送路に沿って、搬送対象を指定された宛先に搬送する公衆自動搬送システムにおける制御局であって、
前記ネットワーク状搬送路と接続されている他の同様のネットワーク状の搬送路を制御する他の制御局に、前記搬送のための制御情報もしくは料金情報を出力して、複数のネットワークにまたがる搬送を実行する処理装置を具備する
ことを特徴とする公衆自動搬送システムにおける制御局。

【請求項3】 ネットワーク状に敷設された搬送路に沿って、搬送対象を指定された宛先に搬送する公衆自動搬送システムにおける制御局であって、
伝送チャネル経由で利用者から入力される搬送指示信号を受け取る搬送指示信号入力手段と、搬送完了時点で、ターミナルから入力される搬送完了信号を受け取る搬送完了信号入力手段と、該搬送指示信号入力手段と搬送完了信号入力手段とに接続され、前記搬送路および搬送対象を搭載した台車に対して搬送制御信号を出力する処理装置を具備する
ことを特徴とする公衆自動搬送システムにおける制御局。

【請求項4】 前記制御局が、前記搬送対象のひとつ以上の属性、および少なくとも搬送宛先を含む搬送トランザクション情報を記憶する搬送データ記憶手段をさらに備え、前記処理装置が該搬送データ記憶手段に記憶されている情報に基づいて前記命令、前記制御情報もしくは料金情報、または前記搬送制御信号を出力する
ことを特徴とする請求項1,2または3記載の公衆自動搬送システムにおける制御局。

【請求項5】 前記搬送対象の宛先を指示するための、前記搬送路上の地点を一義的に識別するアドレスとしてのCATSアドレスが入力されたとき、前記処理装置が該アドレスに基づいて前記命令、前記制御情報もしくは料金情報、または前記搬送制御信号を出力する
ことを特徴とする請求項1,2または3記載の公衆自動搬送システムにおける制御局。

【請求項6】 前記制御局が、前記宛先を指示するための、利用者もしくは宛先地点を一義的に識別し得る情報が入力されたとき、該情報を前記CATSアドレスに変換して、前記処理装置に与え、該変換に失敗したときにはエラーとしてエラーメッセージを利用者に表示する機能をもったアドレス変換手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項5記載の公衆自動搬送システムにおける制御局。

【請求項7】 前記アドレス変換手段が、公衆自動搬送システムの利用者側から前記CATSアドレスが与えられたとき、該CATSアドレスを処理装置に与えるとともに、該CATSアドレスを、前記利用者もしくは宛先地点を一義的に識別し得る情報に変換して利用者に表示し、該変換に失敗したときにはエラーメッセージを利用者に表示する機能をさらに有する
ことを特徴とする請求項6記載の公衆自動搬送システムにおける制御局。

【請求項8】 前記制御局が、特定の数字もしくは記号、または特定の並びをした連続する数字もしくは記号にそれぞれ区切りもしくは特定制御の意味が定められたCATSアドレス、または短縮番号もしくはCATSアドレスに変換すべき識別情報を公衆自動搬送システムの利用者側から受け取り、受け取ったCATSアドレス、または短縮番号もしくは識別情報を解析し、該解析結果に応じて前記アドレス変換手段に対してCATSアドレス入力完了、入力打ち切りもしくは訂正を指示するか、または短縮番号もしくはCATSアドレスに変換すべき情報であることを伝える機能をもったアドレス解析手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項6または7記載の公衆自動搬送システムにおける制御局。

【請求項9】 前記制御局が、前記CATSアドレスであって、
該CATSアドレスの取り得る空間中を連続的に使用せず空間の一部のみを離散的に使用しているCATSアドレスを、公衆自動搬送システムの利用者側から受け取り、該受け取ったCATSアドレスの一部が誤っているとき、一部が欠けたとき、もしくは余計な部分が付加されているときにエラーメッセージを利用者に表示する機能を持ったアドレス表示手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項5記載の公衆自動搬送システムにおける制御局。

【請求項10】 前記公衆自動搬送システムが前記搬送対象として人間をも搬送対象とするシステムであり、前記処理装置が該公衆搬送システムの利用者としての人間から、自己の輸送を指示する信号を受け取り、該人間のために加速度、速度、通過区間の種別または時間を考慮して、前記命令、前記制御情報もしくは料金情報、または搬送制御信号を出力する
ことを特徴とする請求項1,2または3記載の公衆自動搬送システムにおける制御局。

【請求項11】 前記搬送対象としての人間を搭乗させる台車が、該台車に搭乗した人間が行先変更、一時停止もしくは再出発の指示を与えるための指示手段を備え、該指示手段からの指示に応じて前記処理装置が前記命令、前記制御情報もしくは料金情報、または搬送制御信号を出力する
ことを特徴とする請求項10記載の公衆自動搬送システムにおける制御局。

【請求項12】 前記台車もしくは前記搬送対象を収容する容器が、搬送のための情報を表示もしくは内蔵するタグを備え、また前記搬送路上に、該タグを読み取り、該タグの内容を前記処理装置に送るタグ読み取り手段を備え、該処理装置が該タグ読み取り手段によって読み取られたタグの内容に応じて、前記命令、前記制御情報もしくは料金情報、または搬送制御信号を出力する
ことを特徴とする請求項1,2または3記載の公衆自動搬送システムにおける制御局。

【請求項13】 前記搬送路が、前記搬送対象を搭載した自走能力のない容器を、物理的機構により搬送する
ことを特徴とする請求項1,2または3記載の公衆自動搬送システムにおける制御局。

【請求項14】 ネットワーク状に敷設された搬送路に沿って、台車により搬送対象を指定された宛先に搬送するシステムであって、
該システム内の搬送を制御する制御局を有する公衆自動搬送システムにおいて、前記台車からの取り外し状態で前記搬送対象の出し入れのために開閉でき、かつ、閉鎖状態で台車に取り付けられる取り外し可能容器を備える
ことを特徴とする公衆自動搬送システム。

【請求項15】 前記公衆自動搬送システム内で、前記搬送対象の出発地点、到着地点もしくは中継地点となり得る地点に備えられるターミナルに到着した台車に対して、前記取り外し可能容器を自動的に取り付け、または取り外す容器取り付け/取り外し手段を備える
ことを特徴とする請求項14記載の公衆自動搬送システム。

【請求項16】 前記公衆自動搬送システムに接続され、前記取り外し可能容器が備蓄されている容器プールをさらに備え、該公衆自動搬送システムの利用者からの指示に応じて、前記制御局が、取り外し可能容器自体の該利用者側のターミナルへの搬送のために、該利用者の要求に合致する取り外し可能容器を該容器プール内の容器群、またはすでに台車に取り付けられている容器群の中から見つけ、該見つけられた該容器の利用者ターミナルへの搬送を制御する
ことを特徴とする請求項14記載の公衆自動搬送システム。

【請求項17】 システム内で地点を一義的に識別するためにCATSアドレスを用いる公衆自動搬送システムの制御局において使用される記録媒体であって、
前記CATSアドレス内で区切り記号によって区切られている複数のサブフィールドの値を読み取るステップと、
該CATSアドレス内に特定の記号列としての制御コードが現われたときに、該制御コードに対応する特定の処理を行うステップとを計算機に実行させるプログラムを格納した計算機読み出し可能記録媒体。

【請求項18】 公衆自動搬送システムにおける制御局で使用される記録媒体であって、
利用者から入力される搬送指示信号を受け取るステップと、
前記公衆自動搬送システム内の搬送路と台車を制御するステップと、
搬送完了信号をターミナルから受け取るステップと、
送料もしくは搬送対象代金もしくは手数料もしくは税金を徴求する命令を発行するステップと、
あるいはさらに他の同様のネットワーク状の搬送路を制御するステップとを計算機に実行せるプログラムを格納した計算機読み出し可能記録媒体。



【発明の詳細な説明】

【0001】

【発明の属する技術分野】本発明は物品の輸送および料金決済を自動的に行う物流システムに係り、更に詳しくは例えば地中、地上、水中あるいは空中に敷設された搬送機構を自動制御して、物品または物質などの搬送対象を、出発地点から宛先地点まで自動搬送する公衆自動搬送システムに関する。

【0002】

【従来の技術】昔から農業生産品、水産加工品、衣料品、雑貨、資材、および工業製品などの様々な物品を、国土、海、河川、湖沼などに渡って運搬することは生活を向上させるために不可欠のものであり、近年のマスコミやインターネット、その他の情報ネットワークの発達は、個人や企業の物品運搬要求の増大に拍車をかけている。

【0003】その一方で物品の運搬にかかる人手、費用、エネルギーが増大し、運搬用の車両や航空機などが発生する熱や化学物質が地球環境に悪影響を与え、交通渋滞、交通事故、道路による自然破壊などが深刻な問題となっている。

【0004】近年では、運輸業において物品の注文内容が計算機に入力されると、その計算機が人間に物品の出荷を指示するシステムが用いられている。
 この計算機に対して、人間が物品の運搬の途中の決められた地点で、情報ネットワークを用いて物品の運搬状況を入力することによって、物品が今どこに存在するかが認識され、従って荷主が自分の発送した荷物の現在位置を問い合わせると、計算機はその位置を回答することができ、荷物の追跡管理が可能となる。

【0005】また運輸業において、複数の届け先を最も短い経路で回ることによって、時間や燃料を節約する試みも行われており、配送計画問題として最適経路の計算を計算機によって実行することも行われている。

【0006】更に最近では、情報ネットワークの中の仮想の店舗において、商品を画像などを用いて消費者に紹介し、電子的に注文を取って営業する仮想商店街の技術も確率されつつあり、貨幣や紙幣などを使わず、電子的な方法で代金の支払いを行うことができる電子マネーを用いたシステムも実用化されつつある。

【0007】

【発明が解決しようとする課題】以上のような時代的背景に鑑みて、地下・地表・地上・水中・水上または空間にネットワーク状に敷設された搬送路に沿って、搬送対象としての物品もしくは物質もしくは貨幣もしくは紙幣もしくは情報記録媒体もしくは生物を、または物品もしくは貨幣もしくは紙幣もしくは情報記録媒体もしくは生物を収納した容器もしくは台車を、出発地点から宛先地点まで自動搬送し、あるいは更に物品代金、または送料もしくは振替手数料もしくは税金を自動決済する公衆自動搬送システムの構築が望まれている。

【0008】このような公衆自動搬送システムに類似したシステムの構想、またはその一部を夢として記述した文献として、次の文献1〜文献9がある。

文献1) 建設省都市局監修:ゆとり社会と街づくり道づくり、大成出版社(1992)。

【0009】文献2) 都市環境問題研究会(鹿島 茂、黒田 昌幸ほか):地下物流システム地区内新物流システム「ロジスティクスLAN」構想、技報堂出版(1995)。

【0010】文献3) 地域内物資集配送システム研究会:平成7年度報告書(1996)。

文献4) 長澤 利夫:都市内端末物流改善のための新システムについて、交通工学、Vol.30, No.5(1995)。

【0011】文献5) 長澤 利夫、長瀬 恵一郎、勝又 済:地域内物資集配送システムの開発、都市と交通、No.38 (1996)。

文献6) 建設省道路局、建設省土木研究所、(財)国土開発技術研究センター、(財)道路新産業開発機構:新物流システム、パンフレット文献7) 郵政省郵政研究所編:ロジスティクス革命、三田出版会(1994)。

【0012】文献8) 緒方 健二、栗林 誠也:超マルチメディア社会、にっかん書房(1994)。

文献9) 坂村 健:コンピュータの時代3 電脳未来論 トロンの世紀」、角川書店(1989)。

【0013】しかしながら、前述のような公衆自動搬送システムを構築するための具体的な原理や方法が、このような文献では明らかにされていないという問題点があった。

【0014】本発明は、上述の問題点に鑑み、前述のような公衆自動搬送システムを構築するための具体的原理、並びに方法を提供することを目的とする。



【0015】

【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理構成ブロック図である。



図1 本発明の原理構成ブロック図


 同図は地下・地表・地上・水中・水上または空間にネットワーク状に敷設された搬送路に沿って、搬送対象としての物品もしくは物質もしくは貨幣もしくは紙幣もしくは情報記録媒体もしくは生物を、または物品もしくは物質もしくは貨幣もしくは紙幣もしくは情報記録媒体もしくは生物を収納した容器もしくは台車を、出発地点から宛先地点まで自動搬送し、あるいは更に物品代金もしくは送料もしくは振替手数料もしくは税金を自動決済する公衆自動搬送システムにおける制御局5の構成を示すブロック図である。

【0016】
図1において搬送指示信号入力手段1は、公衆自動搬送システムの利用者、例えば物品の発送者側から入力される搬送指示信号を受け取るものであり、搬送完了信号入力手段2は例えば物品の搬送完了時点で外部、例えば物品の受領者側から入力される搬送完了信号を受け取るものである。

【0017】処理装置3は、搬送指示信号入力手段1と搬送完了信号入力手段2とに接続され、搬送路と容器もしくは台車の動作を制御するための搬送制御信号を出力すると共に、搬送指示信号、搬送完了信号、もしくは搬送制御信号を公衆自動搬送システムの内部の他の制御局4との間で入出力するものである。

【0018】本発明の実施形態においては、制御局5は搬送データ記憶手段を更に備えることもできる。
 搬送データ記憶手段は搬送対象、例えば物品の1つ以上の属性、および少なくとも搬送宛先を含む搬送トランザクションに関する1つ以上の属性を記憶するものである。
 そして処理装置3は、搬送データ記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前述の搬送制御信号を出力することになる。

【0019】また本発明の実施形態においては、前述の搬送指示信号内で例えば搬送対象の宛先を特定するためのユニークなアドレス、例えばCATSアドレス(Common Automatic Transport System Address) が入力された時、処理装置3がそのCATSアドレスに基づいて搬送制御信号を出力することもできる。

【0020】このような場合、制御局5は例えばアドレス変換手段を更に備えることもできる。
 このアドレス変換手段は、例えば利用者からCATSアドレスの代わりに、搬送対象の宛先情報として電話番号、郵便番号などの情報が与えられた時に、その宛先情報をCATSアドレスに変換して処理装置3に与えるものであり、その変換に失敗した時にはエラーとして、エラーメッセージを利用者に表示することもできる。

【0021】またこの場合、搬送指示信号は利用者側から計算機システム、インターネット、電話網、電信網、もしくは計算機ネットワークを介して入力されることもできる。

【0022】更に前述のアドレス変換手段は、利用者から搬送指示信号の内部で宛先としてのCATSアドレスが与えられた時、そのアドレスを処理装置3に与えると共に、そのアドレスを電話番号、郵便番号などの情報に変換して利用者に表示し、その変換に失敗した時にはエラーメッセージを利用者に表示することもできる。

【0023】本発明の実施の形態においては、制御局5はアドレス解析手段を更に備えることもできる。
 このアドレス解析手段は特定の数字や記号、または特定の並びの連続する数字もしくは記号に対応して特定制御の意味が定められたCATSアドレスを搬送指示信号入力手段から受け取って、そのアドレスを解析し、アドレス変換手段に対してCATSアドレスの入力完了、入力打切り、もしくは訂正を指示するか、または短縮番号もしくはCATSアドレスに変換すべき情報であることを伝えるものである。

【0024】更に本発明の実施の形態においては、制御局5は更にアドレスチェック手段を備えることもできる。
 このアドレスチェック手段は、CATSアドレスとして、アドレスの取り得る空間中を連続的に使用しないアドレスであって、
部分的な空間のみが使用されているアドレスを搬送指示信号入力手段1から受け取り、入力されたアドレスの一部が誤っている時、一部が欠けた時、もしくは余計な部分が付加されている時に、エラーメッセージを利用者に表示するものである。

【0025】本発明の実施形態においては、例えば物品を搬送する台車からの取り外しが可能な容器を備えることもできる。
 この容器は台車からの取り外し状態で搬送対象、例えば物品の出し入れのために開閉することができ、閉鎖状態で台車に取り付けられるものである。

【0026】このような取り外し可能容器を使用する場合には、公衆自動搬送システム内で搬送対象としての例えば物品の出発地点、到着地点もしくは中継地点となり得る地点に備えられるターミナルに、制御局5の制御により、自動的にそのターミナルに到着した台車に対して、前述の取り外し可能容器を自動的に取り付け、または取り外す容器取り付け/取り外し手段を備えることもできる。

【0027】またこのような場合に、公衆自動搬送システム内に前述の取り外し可能容器がプールされている容器プールを更に備え、利用者からの指示に応じて制御局5が、利用者の要求に合致する取り外し可能容器を、その容器プール内の容器、またはすでに台車に取り付けられている容器から見つけて、その容器を利用者側ターミナルへ搬送するための制御を行うこともできる。

【0028】次に本発明の実施形態においては、公衆自動搬送システムが搬送対象として人間をも輸送するシステムであって、
制御局5がその人間から自己の輸送を指示する信号を受け取って、その人間のために加速度、速度、通過区間の種別、時間を考慮した搬送制御を実行するようにすることもできる。

【0029】このような場合、人間を輸送するための台車が、台車に搭乗した人間から与えられる行先変更、一時停止、再出発の指示を受け取るための指示手段を備え、制御局5がその指示手段からの指示に応じて、人間の搬送制御を実行することもできる。

【0030】本発明の実施形態においては、公衆自動搬送システム内の台車もしくは容器が搬送対象の宛先を示すタグを備え、かつ搬送路上にそのタグの内容を読み取り、その内容を制御局5に送るタグ読み取り手段を備えることにより、制御局5がそのタグ読み取り手段によって読み取られたタグの内容に応じて搬送制御を実行することもできる。

【0031】本発明の実施形態においては、前述の搬送路が搬送対象を収容する自走能力のない容器をローラ、ベルト、ケーブル、板、フック、アーム、チェイン、歯車、シュータ、推進装置、空気圧、気体圧、水圧、油圧もしくは物理的機構によって宛先に搬送するものであって、
制御局5がそのローラ、ベルト、ケーブル、板、フック、アーム、チェイン、歯車、シュータ、推進装置、空気圧、気体圧、水圧、油圧もしくは物理的機構を制御することによって、搬送対象の搬送制御を実行することもできる。

【0032】本発明の実施の形態においては、例えば制御局5に入力される前述のCATSアドレスの読み取りのために、例えばフロッピィディスクなどの記録媒体を使用することもできる。

【0033】この記録媒体は、システム内で任意の地点をユニークに識別するためのCATSアドレスが用いられる公衆自動搬送システムの制御局において使用されるものであり、CATSアドレス内で区切り信号によって区切られている複数のサブフィールドの値を読み取らせる機能と、CATSアドレス内に特定の並びをした記号としての制御コードが現れた時に、その制御コードに対応する特定の処理を行わせる機能とを計算機に実行させるプログラムを格納するものである。

【0034】本発明の実施の形態においては、例えば制御局が搬送指示信号を入力に対応して、搬送経路を計算して軌道切換装置と台車に搬送指示信号を送信し、あるいはさらに、制御局が搬送完了信号の入力に対して、料金決済部を起動する機能を計算機に実行させるために、例えばフロッピィディスクなどの記録媒体を使用することができる。

【0035】以上のように本発明によれば、ネットワーク状に敷設された搬送路に沿って出発地点から宛先地点まで搬送対象を自動搬送する公衆自動搬送システムを構築するための具体的原理、および方法が提供される。



【0036】

【発明の実施の形態】まず本発明が対象とする公衆自動搬送システムの利用法について、その概要を説明する。

【0037】まず利用者は公衆自動搬送システムを利用するために、システムの各種の施設を運用する事業者との間で利用契約を行い、利用者側に設置されるターミナルや引き込み線の設備費、工事費などを支払う。

【0038】搬送対象、例えば物品の発送者は、ターミナルの端末の画面などを用いて制御局に物品の搬送条件を伝える。
 物品の宛先は、後述のように受領者のCATSアドレスを用いて指示する。
 電話番号や住所からもCATSアドレスに変換することが可能である。
 搬送経路が計画され、見積料金や搬送に要する時間などが示される。
 発送を依頼すると契約が成立し、以後、送料の決済が行われる。

【0039】契約が成立すると、制御局によって物品に適した容器と台車が割り当てられ、例えば容器プール内の容器が台車に積まれて搬送路、例えば軌道上を移動して、発送者側のターミナルに到着する。
 発送者は容器に物品を収納し、容器を閉鎖して台車に取り付ける。
 容器だけがすでにターミナルに存在する場合には、空の台車がターミナルに到着し、容器が自動マウントされて台車が出発する。
 容器を外して保管することもできる。
 外れている間のみ保証料の預託が必要となるとすることもできる。
 。

【0040】制御局は台車と容器の識別子を認識して、台車と容器のシステム内での所在を正確に管理する。
 容器/台車のIDだけであればバーコードを用いてもよいが、既存のバーコードだけでは搬送トランザクションをユニークに特定することができないため、非接触読み書き可能の電子タグを容器/台車に装備することにより、搬送ID、宛先その他の情報を読み書きすることができる。
 その読み書きには携帯端末を用いることもできる。
 台車のシステム内での位置は制御局によって制御され、台車の勝手な動きは抑制される。
 容器や台車のシステム内でのすり替えを防ぐために、本人認証技術が物品に応用され、制御局対台車/容器/ターミナルが相互に相手を検証できるものとする。

【0041】搬送にあたっては、保険、返品、取引証明などのために開函や内容確認を行う者が指定されている場合には、その指定されている者を経由させて搬送を実行する。
 搬送中に渋滞、障害、災害、受領者の不在・移動、受け取り拒否・代行・交代などがあれば、経路の動的な変更が行われる。
 品質保持などのために到着期限の時刻が迫った場合には至急扱い、返品、発送者指示待ち、保冷倉庫への待避などが指示される。

【0042】物品の受領に関しては、受領者側のターミナルに到着した台車は外で待たされ、電子メールの到着と同様に、受領者側のターミナルに台車の到着が知らされる。
 受領者側からの物品の受領指示はその後いつでも可能となる。
 その指示に応じて台車が受領者側のターミナルに到着する。
 受領者への成り済ましを防ぐために、受領者の本人認証が成功した後に容器の開函/開錠が可能となる。
 搬送対象が商品であれば、代金の回収はこの瞬間に実行され、物品の発送者に対する搬送完了通知が制御局を介して行われる。

【0043】続いて本発明の実施の形態について図面を参照して以下詳細に説明する。図2は本発明が対象とする公衆自動搬送システムの基本構成ブロック図である。



図2 本発明が対象とする公衆自動搬送システムの基本構成ブロック図

 同図において搬送路11はネットワーク12を構成しており、ネットワーク12上での搬送は1つの制御局15によって制御されるものとする。
 ネットワーク12が広域に渡る場合には制御局を複数設け、各制御局がネットワークのうちの一部を分担して、互いに協調しながらネットワーク全体での搬送を制御するようにすることも当然可能である。

【0044】
図2において、ネットワーク12に接続された多数のターミナルのうちで、例えば利用者が物品の搬送を依頼する発送者ターミナル13から、伝送チャネル14を介して搬送指示信号が制御局15に与えられると、制御局15は宛先制御回路20、伝送チャネル14を介してネットワーク12の内部の軌道切換装置19、および搬送路11上の台車18を制御して、例えば容器17に入れられた物品16が搭載された台車18の動きを制御し、台車18を物品16の受領者側の受領者ターミナル21まで搬送する。
 受領者ターミナル21は伝送チャネル14を介して搬送完了信号を制御局15に与え、搬送は完了する。
 搬送完了時点で、伝送チャネル14を介して制御局15によって料金決済部22が起動され、搬送料金の決済が行われる。

【0045】図3図2には図示されていない台車18の動作制御方法の基本的な概念図である。



図3 公衆自動搬送システムにおける台車の動作制御の基本的な概念を説明する図

 台車18、軌道切換装置19は、例えば全て伝送チャネル14に接続され、伝送チャネル14と軌道、すなわちアース24との間に加えられる信号によって制御される。
 台車18および軌道切換装置19の内部には、伝送チャネル14とアース24との間に加えられる信号によって台車18の動き、または軌道切換装置19による軌道の切り換えを制御する回路が備えられる。

【0046】
図4は、図2に加えて更に制御局15の詳細構成を示した公衆自動搬送システムの構成ブロック図である。



図4 自動搬送システムにおける制御局の詳細構成を示すブロック図

 同図において制御局15は、例えば利用者10から発送者ターミナル13を介して入力される搬送指示信号を受け取る搬送指示信号入力回路26、受領者ターミナル21からの搬送完了信号を受け取る搬送完了信号入力回路27、2つの入力回路26,27からの信号が入力される処理装置28、処理装置28に対する記憶装置29から構成されており、処理装置28は例えば記憶装置29内に格納されているプログラムがロードされるものとしてのソフトウェア30を備えている。

【0047】
図4において、前述のようにネットワーク12は複数の制御局によって制御されるものとし、制御局15は他の制御局25との間で伝送チャネル14を介して、必要に応じて搬送指示信号、搬送完了信号、および台車18の動きと軌道切換装置19による軌道切換を制御するための搬送制御信号を入出力する。
 また図2においては物品16は容器17に収納され、台車18に搭載されて搬送路11上を動くものとしたが、物品16が収納された適当な容器またはカプセル17を直接に、例えば後述するようにローラやベルトで構成される搬送路11上で移動させることも可能である。

【0048】図5図2の宛先制御回路20に相当し、ターミナルや軌道切換装置、その他の地上装置、および台車を制御するための制御信号送出回路の構成例である。



図5 宛先制御回路に相当する制御信号送出回路の構成例を示すブロック図

 同図(a) において、外部電源に接続された電源回路32と信号変調回路33の出力が合成回路34によって合成され、導電側レール36とアース側レール35との間に加えられる。

【0049】(b) に示すように、導電側レール36は枕木37との間の絶縁体38によって絶縁されており、一方アース側レール35はそのまま枕木37の上に置かれ、枕木37は軌道床39上に設置されている。

【0050】
図6はターミナル、軌道切換装置、その他の地上装置の詳細構成ブロック図である。



図6 ターミナル軌道切換装置、その他の地上装置の詳細構成を示すブロック図

 同図において各装置40は、
図5の合成回路34から出力される信号から直流成分を分離する直流成分分離回路41、直流成分分離回路41の出力から高周波成分を分離する高周波成分分離回路42、高周波成分分離回路42の出力に基づいて送られてきた信号内のIDが自装置のIDと一致するかを検出するID一致検出回路43、一致が検出された場合に自装置に対する命令を解読する命令解読回路44、命令解読結果に従って必要な制御を実行する実行回路45、実行回路45の実行結果に対応して必要な信号を制御局15に返送する場合に送信を行うための送信回路46、送信回路46の出力に基づいて信号変調を行う信号変調回路47から構成されている。
 そして直流成分分離回路41によって分離された直流成分によって装置40に対する電力供給が成される。

【0051】図7は台車18の構成ブロック図である。



図7 台車の構成を示すブロック図

 その内部構成は
図6の各装置40におけると同様であるが、直流成分分離回路41への入力および信号変調回路47からの出力は、集電ブラシ48を介して導電側レール36上の車輪に接続される。
 この車輪は、円環状絶縁体49によって、車軸50、および軸受け51によって電気的に接続されるアース側レール35とは絶縁される。

【0052】図8図5において導電側レール36に与えられる電圧の合成方法の説明図である。



図8 図5において導電側レールに与えられる電圧の合成方法を説明する図

 同図(a) に示す直流電圧、または(b) に示す低周波の交流電圧が
図5の電源回路32から出力される。
 一方送信すべき信号成分(c) に対して信号変調回路33によって高周波変調が行われ、(d) に示す信号が得られる。
 電源回路32および信号変調回路33の出力は合成回路34によって合成され、(e) に示すように例えば直流成分に高周波変調された信号成分が加えられて、導電側レール36に与えられることになる。

【0053】図9は台車の運転制御のための回路の詳細構成ブロック図である。



図9 台車の運転制御のための回路の詳細構成を示すブロック図

 同図において実行回路45の出力は加速度指示レジスタ56に与えられ、加速度指示レジスタ56の出力はモータ駆動回路57、およびブレーキ駆動回路59に与えられる。

【0054】モータ駆動回路57の出力によってモータ58が駆動され、モータの回転数、すなわち速度は小さな発電機、もしくは速度計測用のパルスカウンタとしての速度計62によって測定され、その測定結果は速度レジスタ63に格納された後、実行回路45に与えられる。
 またブレーキ駆動回路59の出力によってブレーキ駆動機構60が動作し、ブレーキ61が駆動されて、例えば車軸に圧力が加えられる。
 また実行回路45にはクロック回路64が接続されている。

【0055】実行回路45の制御によって実行される実行命令の種類としては、指定された加速度での加減速、指定された速度での走行、もしくは停止、急停止、容器の台車への搭載、容器の台車からの取り外し、容器の閉鎖、容器の開函、およびクロックのセットなどがある。

【0056】
図10は制御局の内部の記憶装置29に格納される搬送データベース66の説明図である。



図10 制御局の内部の搬送データベースの説明図

 搬送データベース66は、例えばそれぞれ1つの物品の搬送に対応する搬送トランザクション情報から構成され、それぞれの搬送トランザクション情報67は一般に複数の搬送トランザクション属性68によって構成されている。

【0057】
図11はこの搬送データベース66の格納内容の具体例である。



図11 搬送データベースの格納内容の具体例を示す図

 同図に示すように、搬送トランザクション情報は物品名などの、物品そのものに対応する複数の属性と、物品の宛先アドレスや発送者アドレスなどの、搬送に関する複数の属性とから構成されている。

【0058】後述するように公衆自動搬送システム(コモンオートマティックトランスポートシステム、CATS)においては、宛先地点、発送地点、台車の現在の走行地点などが、それぞれの地点をユニークに識別するためのCATSアドレスによって指定される。

【0059】このCATSアドレスを用いての搬送制御について更に説明する。
 前述のように、台車18や軌道切換装置19を制御するための搬送制御信号は、
図5の回路を用いて台車18や軌道切換装置19に与えられ、台車の加速度や速度の指示、あるいは停止の指示が行われる。

【0060】この搬送制御信号には、信号の宛先の台車18、または軌道切換装置19、あるいはターミナル13,21のID、またはCATSアドレスが含まれている。図6図7で説明したように、各地上装置または台車は導電側レール36に流れる信号、すなわちパケットを全て読んで解読し、自装置に対応するID、もしくはCATSアドレスが格納されているパケットを検出すると、そのパケットの内容が実行回路に送られ、必要な制御が実行される。
 その結果、制御局側では導電側レール36に高周波信号を乗せるだけで、その信号を受け取るべき装置だけがその信号に対応する制御を実行することになる。

【0061】図12は台車への物品格納容器の取り付け、および取り外しの説明図である。



図12 台車への容器の取り付けと取り外しの説明図

 同図(a) においては、容器17が台車18から取り外され、容器17が開かれて、人による物品16の出し入れが可能となっている。
 (b) においては、物品16が格納された容器17が閉鎖され、台車18に取り付けられた状態が示されている。

【0062】
図13図14は、図12で説明したように容器の台車への取り付け、取り外しを可能とする、電動フックとその動作の説明図である。



図13 容器が台車に取り付けられた場合の外観を示す図

図13は容器17が台車18に取り付けられた場合の外観を示し、容器17は台車18に4つの電動フック70によって固定されている。

 【0063】図14は電動フックによる容器の開放、および固定動作の説明図である。



図14 電動フックによる容器の開放、および固定動作の説明図

 同図(a) に示すように電動フック70はモータ71、および動力伝達機構72の動作によって軸73を中心として回転し、容器17は台車18から解放される。
 モータ71の駆動電源としては、例えば前述の直流成分が用いられる。
 (b) は電動フック70による容器17の固定状態を示しており、電動フック70の動作はモータ71と電力伝達機構72によって行われる。

【0064】
図15図16は、例えばターミナルにおいて物品を収納した容器を台車に自動的に搭載したり、卸したりするための自動積卸機構の説明図である。図15は容器17の台車18への自動搭載方法の説明図である。



図15 容器の台車への自動積卸し機構の説明図(その1)

 同図(a) に示すように容器17は移動アーム76に押されて台車18の上に搭載される。
 (b) に示すように、移動アーム76はバー75と垂直に保たれる形で容器17を押しながら移動し、その結果台77上のコロ78の上で、容器17が台車18の方向に移動することになる。

【0065】
図16は、図15と逆に容器17が台車18に搭載された状態から、移動アーム76によって押されて台77の方向に移動する様子を示している。



図16 容器の台車への自動積卸し機構の説明図(その2)

 
図17図18は、図15図16と同様に台車18への容器17の自動積卸のための機構の他の例である。



図17 容器の台車への自動積卸し機構の他の例を示す図(その1)

 
図17において台車が存在していない状態を示しており、容器17は容器支持プレート80の上に乗せられている。
 容器支持プレート80は支柱81によって支えられ、後述するように電動機構82によってその動きが制御される。

【0066】図18は、台車18の上に容器17が搭載された状態を示す。



図18 容器の台車への自動積卸し機構の他の例を示す図(その2)

 同図に示すように、容器支持プレート80は電動機構82によって水平方向に動かされ、容器17は台車18に搭載されることになる。

【0067】
図19は容器の台車への自動搭載装置の第3の具体例の説明図である。



図19 容器の台車への自動積卸し機構の第3の例の説明図

 同図において、台車18では、その両端が自由な回転軸となっている懸垂アーム85によって、懸垂台86の水平状態が保たれている。
 バー84に沿って移動可能な電動の移動アーム88によって容器17が移動させられることによって、例えば台87に乗せられている容器17は懸垂台86の上に搭載され、または逆に容器17は懸垂台86から台87上に移動される。
 懸垂台86に搭載された容器17は、台車18が搬送路11に沿って壁89に開けられた通過孔90を通して移動することによって、宛先ターミナル側に搬送される。

【0068】
図20図19における移動アームの動作の説明図である。



図20 図19における移動アームの動作を説明する図

 移動アーム88は、容器17を越えて移動できるように、バー84を中心軸として(a) に示すように左、または右方向に電動で90度回転可能なようになっている。
 または(b) に示すように、バー84に向かって移動アーム88が垂直に持ち上げられる構造とすることもできる。

【0069】
図21図19の装置を使用した場合の台車18からの容器17の自動卸しの説明図である。



図21 図19の機構における台車からの容器の自動卸しの説明図

 同図において、(2)で懸垂台86の上に容器17が搭載された台車が到着し、(4)で片方の移動アームが容器17の右側まで移動し、(6)で両側の移動アーム88が容器17を挟んで、(7)で台87の上に移動させる。
 その後(8)〜(10)で移動アーム88が容器の左側に移動し、(12)で台車が帰還して、動作を終了する。

【0070】
図22は、図21と逆に、容器を搭載せずにターミナルに到着した台車への容器積込み動作の説明図である。



図22 図19の機構における台車への容器積込み動作の説明図

 同図において、例えばターミナル側の台87の上には2つの容器が乗せられているが、最も台車に近い右側の容器を台車に搭載するものとする。
 (2)で台車が到着すると、(3)で移動アーム88が回転しながら左側の容器を越え、右側の容器17を挟み、(4)で容器を懸垂台86の上に移動させ、(5)で台車が出発した後に移動アーム88が左側に移動した状態が示されている。

【0071】
図23はホッパ上の容器の台車への搭載、および台車に搭載された容器のスタッカへの移動の説明図である。



図23 ホッパ上の容器の台車への搭載、および台車に搭載された容器のスタッカへの移動の説明図

 同図において容器の移動は、例えば
図15図16で説明した機構によって行われるものとする。
 台車に積み込むべき容器が利用者によってホッパ91の上に置かれると、台車18に近い方のものから順に、移動アーム76によって容器17が台車18に搭載されて、台車18が出発する。
 一方台車18に搭載されて到着した容器17は、移動アーム76によって挟まれてスタッカ92に押し込まれ、ストックされる。
 利用者は、スタッカ92に到着した容器17を任意の順序で取り出すことができる。

【0072】図24は容器の自動積卸機構の更に異なる具体例の説明図である。



図24 容器の自動積卸し機構の更に異なる例の説明図

 同図において台車18から伸縮アーム94が伸ばされ、その先端の容器押え95を用いて、容器が台96から台車18に搭載される。
 この方式を用いることによって、搬送路側には容器搭載のための自動機構が不必要となる。

【0073】
図25図24における伸縮アームの動作説明図である。



図25 図24における伸縮アームの動作を説明する図

 同図において、例えばまず左側の伸縮アーム94が(1)で伸ばされ、(2)で回転させられて、容器を押し出すことが可能となる。
 そして(3)で右側の伸縮アーム94が伸ばされ、(4)で回転させられて
図24に示す状態となる。

【0074】以上、図15図25で説明したように、本発明の公衆自動搬送システムにおいては、取り外し可能な容器を台車に自動的に取り付ける機構、もしくは台車から容器を自動的に取り外す機構が備えられ、容器を搭載せずにターミナルにやって来た台車に自動的に容器が搭載されて台車がターミナルから宛先に向けて出発すること、および容器を搭載してターミナルにやって来た台車から自動的に容器を卸して、台車がそのターミナルから搬送路に戻ることが可能となる。

【0075】図26は取り外し可能容器の発送者ターミナル13への搬送の説明図である。



図26 取り外し可能容器の発送者ターミナルへの搬送を説明する図

 同図において容器プール97には、取り外し可能容器98がプールされており、利用者10が発送者ターミナル13から制御局15に対して容器要求情報を与えることによって、制御局15は容器プール97にある容器群、または台車に搭載されている利用可能な容器群から、利用者の要求条件に合う取り外し可能容器をみつけて、その容器を台車18に搭載して発送者ターミナル13に搬送することによって、利用者は自らの要求に合う取り外し可能容器を利用することが可能となる。

【0076】本発明が対象とする公衆自動搬送システムでは、前述のように世界中のどの地点でもユニークに識別できるように、CATSアドレスが決められる。
 例えば“9”を区切り記号とすることによって、都市などを表すそれぞれのサブフィールドの桁数は必ずしも固定でなくともよく、例えば国9 大地域9 小地域9 都市9 区域 番地9 部屋99のようにターミナルの置かれた部屋のCATSアドレスを決めることができる。

【0077】区切り記号に、例えば“.”,“/”,“−”,“ ”などを採用してもよい。
 区切り記号に“9”などの数字を採用することの利点は、電話ボタンやリモコンやテンキーなどで簡易に入力でき、その表現を万国共通の文字すなわち数字にできるところにある。

【0078】CATSアドレスの記述例としては、

 ・電話番号のように数字のみのもの(81929394911661119102999)、
 ・インターネットのIPアドレスのように数字と小数点からなるもの (10.83.140.170)
 ・インターネットのURL(Uniform Resource Locator)のように英数字と記号からなるもの(cats://cats.fujitsu.co.jp/headquarers/1F/room2/)、(cats://cats.fujitsu.co.jp/ headquarers/ personnel/ `jun yamamoto/)、(cats://catsjapan.co.jp/japan. 100. tokyo. chiyoda-ku. marunouchi. 6-1-1. A-building. 102. Kazuo-Yamada)
 ・内線のようにサブアドレスをもち、特定の記号で区切られたもの(cats://cats.fujitsu.co.jp/headquarers+1234)

がある

【0079】
図27はターミナルTのアドレスの説明図である。



図27 CATSアドレスの具体例を説明する図

 ターミナルTのCATSアドレスは81929394911661119102999である。
 このアドレスにおいて最初のサブフィールドの81は日本を、区切り記号である9の後の、次のサブフィールドの2は本州を、その次のサブフィールドの3は関東を、次のサブフィールドの4は東京都を、次のサブフィールドの116 6111は千代田丸の内 6−1−1 Aビルを、その次のサブフィールドは102号室を表し、最後の999はアドレスの終わりを意味する。
 ユーザインタフェースによっては、最後の999を省略可能である。
 また、データベースとメッセージの中においても、最後の999を省略可能である。
 このアドレスを用いることによって、世界中のどの地点からでも日本の東京都千代田区丸の内6−1−1のAビル102号室に物品が届くことになる。

【0080】例えば東京都内からこの102号室に物品を発送する時の宛先としては、共通の先頭部分を省略することができ11661119102999をアドレスとして用いることができる。
 制御局15はそれぞれのターミナルのCATSアドレスをデータベースに記憶してあり、それを参照することによって、例えば軌道切換装置19の制御を行う。

【0081】
図28図29は軌道とターミナルのCATSアドレスの具体例の説明図である。



図28 軌道とターミナルのCATSアドレスのつけかたを説明する図

 
図28において、軌道は適当な軌道区間に区切られてアドレスがつけられると共に、ポイントにもアドレスがつけられる。
 これらのCATSアドレスは全てユニークにつけられる。

【0082】図29図28の各ターミナルや軌道区間に対応すCATSアドレスの例である。



図29 図28の各ターミナルや軌道区間に対するCATSアドレスの例を示す図

 同図において、アンダーラインはその前の行とサブフィールドの値が異なることを示している。
 なお軌道区間の区切りはポイントによって分割されるか、あるいは運転や保守の都合上分割したい区間を示す。

【0083】
図30図31はCATSアドレスを用いた軌道切換制御の具体例の説明図である。



図30 CATSアドレスを用いた軌道切換制御の具体例を説明する図

 
図30において制御局15からの軌道切換信号、すなわち搬送制御信号は、図5などとは異なって独立の伝送線100を介してデコーダ101に伝えられる。
 デコーダ101は伝えられた命令を常に解読し、対応するポイントのアドレスが格納された命令が到着すると、その命令を実行する。

【0084】図31はポイントgをf−g−hと連結するための、デコーダ101に対する切換命令の具体例を示す。



図31 ポイント切換え命令の具体例を示す図

 この命令の最初に格納されているCATSアドレスはポイントgに対応するアドレスであり、その次の123はポイント切換を示し、最後の1は左折を示す。
 ポイントがf−g−hと連結される場合には、台車はf−g−hのように動く場合と、h−g−fのように動く場合の両方があるが、どちらの場合にも
図31の左折の命令によってポイントの連結が行われる。

【0085】制御局が図31の命令を送ることによって、デコーダ101によってリレー103が制御され、ポイント切換磁石104(P1 )に電流が流され、逆に電磁石105(P2 )の電流が切断されることによって、f−g−hのポイント連結が成され、その後制御局15から台車18に対する加速命令が送られることによって、台車がポイントgを通過することになる。

【0086】本発明が対象とする公衆自動搬送システムにおいては、前述のように、例えば全てのターミナルや軌道区間がCATSアドレスによってユニークに識別されるが、例えば利用者はCATSアドレスの代わりに宛先の電話番号などの、その他の情報を用いることもできる。
 この場合に制御局において電話番号からCATSアドレスへの変換が行われる。  図32はこのアドレス変換の説明図である。



図32 電話番号からCATSアドレスへの変換方法を説明する図

【0087】
図32において、制御局15の内部にはアドレス変換回路110と、アドレス変換辞書111が備えられる。
 そして例えば利用者が、発送者ターミナル13から搬送指示のための宛先として電話番号03−3123−4567を入力すると、制御局15の内部のアドレス変換回路110によってアドレス変換辞書111の内容が検索され、そしてこの電話番号に対応する宛先のCATSアドレス49561が得られ、この宛先アドレスが宛先制御回路20に与えられ、宛先制御回路20によって軌道切換の制御などが行われ、台車が宛先CATSアドレス49561によって示される、例えば受領者ターミナルに到着するような制御が行われる。

【0088】このように制御局の内部で、例えば電話番号からCATSアドレスへの変換が行われるが、変換ができない場合には利用者に対してエラーメッセージが表示される。図33はこのエラーメッセージ表示例である。



図33 CATSアドレスへの変換失敗時のエラーメッセージの表示例を示す図

 同図において、電話番号03−3213−4560に対応するCATS加入者が登録されていないことが、エラーメッセージとして表示されている。

【0089】このように制御局は、例えば電話番号からCATSアドレスへの変換を行うことができるが、逆にCATSアドレスから電話番号への変換を行うこともできる。
図34はこの変換と、その変換結果の発送者ターミナル上のディスプレイへの表示の説明図である。



図34 CATSアドレスから電話番号への変換と、変換結果の表示例の説明図

 同図において、例えば利用者が搬送指示信号の内部で宛先のCATSアドレスとして49561999を入力すると、制御局15の内部のアドレス変換回路110はアドレス変換辞書111の内容を検索して、そのアドレスに対応する電話番号が03−3123−4567であることを検出し、例えばこの電話番号と宛先の名称とを、発送者ターミナル13上のディスプレイに対して表示データとして与えると共に、宛先制御回路20に対しては宛先CATSアドレス49561を与え、
図32におけると同様に軌道と台車の制御が実行される。

【0090】図35はこのようにCATSアドレスから他の情報への変換、例えば住所への変換に失敗した時に表示されるエラーメッセージの具体例である。



図35 CATSアドレスから他の情報への変換失敗時のエラーメッセージの表示例を示す図

 例えばCATSアドレス81929394911661119102に対する住所が登録されていないことが表示されている。

【0091】以上説明したCATSアドレス内で、特定の数字、もしくは記号に区切りや、特定制御の意味を定めることによって、そのCATSアドレスの入力によって入力完了、入力打切り(入力取消し)、入力訂正などの様々な指示を与えることが可能になる。
 前述のように、1個の9はサブフィールドの区切りであるが、2個の9は次に機能種別が続く制御コードを表すものとし、
図36のような意味を有するものとする。



図36 CATSアドレスに対する制御コードの例を示す図


【0092】
図36において、例えば999は入力の終了を、990は入力打切り(取消し)を、993は先頭から再入力を示す制御コードであり、997および998は未使用である。
 その他の制御コードについては後述する。

【0093】図37は入力終了の制御コード999が最後にあり、全て同じ意味を持つCATSアドレスの例である。



図37 同じ意味を持つCATSアドレスの例を示す図

 (a) は完全なCATSアドレスであり、Aビル102号室(山田一夫)のCATSアドレスを示す。
 (b) は日本国内において入力されるアドレスを示し、この入力によって国を表すコード81が補われて、完全なCATSアドレスとなる。
 (c) 〜(f) は東京都内において入力された場合に、いずれもAビル102号室を指すCATSアドレスと見なされる。

【0094】例えばAビル(8192939491166111)の任意の部屋において、CATSアドレスとして444999が入力された場合にはAビルの444号室を示すものと解釈される。

【0095】次に入力打切り(取消し)の制御コードを含む例として、アドレス819293990が入力された時に、発送者ターミナル、または制御局は、CATSアドレスの入力を利用者が打ち切った、すなわち取り消したと判断し、それ以上の入力を求めず、搬送依頼が行われなかったものと解釈する。

【0096】次に1文字後退、1サブフィールド後退、先頭から再入力の制御コードの意味について、
図38を用いて説明する。



図38 1文字後退、1サブフィールド後退、先頭から再入力の制御コードが用いられているCATSアドレスの例を示す図

 
図38は東京都(81929394)内において入力された場合に、いずれもAビルの102号室(山田一夫)を指すCATSアドレスと解釈されるものである。
 (a) は図37(c) と同じである。
 (b) は1文字後退の制御コードが用いられている例であり、制御コード991の前の7は入力ミスであり、これが取り消されて0が再入力されたことを意味している。

【0097】また(c) は1サブフィールド後退の制御コードが用いられている例であり、その制御コード992の前のサブフィールド17は入力ミスであり、これが消されて102が再入力されたことが示されている。
 (d) および(e) は先頭からの再入力の制御コード993が用いられている例である。
 (e) は再入力の先頭に更に3949が追加されている例である。

【0098】次にCATS業者指定の制御コードの使用例について説明する。図39は3つのCATS業者にそれぞれ割り付けられているCATS業者コードの例である。



図39 CATS業者コードの例を示す図

 ここでCATS業者毎に重複しないCATSアドレスを用いるわけではなく、実質的に同じアドレスを複数のCATS業者が重複して利用する可能性があるものとすると、東京都(81929394)内の全日搬送のターミナルで11661119102999 または9942911661119102999 のいずれを入力しても、Aビルの102号室(山田一夫)を指すものとしても、9941911661119102999または 9943911661119102999を入力した場合には、同じ利用者を指す可能性もあり、また違う利用者を指す可能性もある。
 更に該当なしのエラーになる可能性もある。

【0099】次に別コード指定の使用例について
図40図41を用いて説明する。
 図40は変換パターンコードとその意味の説明図である。



図40 変換パターンコードとその意味を説明する図

 例えば変換パターンコードの1は、変換前コードとして電話番号が指定されることを意味する。

【0100】
図41はアドレス変換辞書の格納内容の例である。



図41 アドレス変換辞書の格納内容の例を示す図

 例えばCATSアドレスとして995190331234567999 が入力されると、
図41のアドレス変換辞書の内容が参照され、大成デパートのCATSアドレスとして81929394911661159102 がアドレス変換回路によって求められる。

【0101】最後に短縮コード指定の制御コードの使用例について説明する。図42はあるターミナルに登録されている短縮番号と、それに対応するCATSアドレスとの関係を示す図である。



図42 ターミナル登録済短縮番号の例を示す図

【0102】例えばアドレス996191999において、996の次の1が短縮番号種類コードとしてのターミナル登録済短縮番号を示すものとすれば、区切り記号9の次の1が短縮番号であり、
図42から対応するCATSアドレスが81929394911661119102であり、Aビルの102号室(山田一夫)を指していることが分かる。

【0103】また 996192999 のCATSアドレスの入力は、図42から、図41に対応する例として説明した大成デパートのCATSアドレスの入力と同一と解釈される。

【0104】図43図44は制御局に入力されたCATSアドレスの読み取り、すなわちコード解析処理のフローチャートである。

 

図43 コード解析処理フローチャート(その1)
 


図44 コード解析処理フローチャート(その2)

 同図において処理が開始されると、まずステップS1でアドレスの最初の文字が読まれ、すでにファイルの最終位置に達して文字を読めなかった場合、すなわちエンドオブファイルの場合でなければ、ステップS2で読まれた文字が9であるか否かが判定され、9でなければステップS3でその文字がサブフィールド、すなわち内部メモリ内で現在処理中のサブフィールドを格納する領域にすでに存在する文字に連結される。
 その領域にまだ文字が格納されていない場合には最初の文字としてその領域に格納され、ステップS1以降の処理が繰り返される。

【0105】ステップS2で読まれた文字が9である場合には、ステップS4で次の文字が1文字読まれ、エンドオブファイルでない場合にはステップS5でその文字が9であるか否かが判定され、9でない場合にはステップS6でサブフィールドの保存、すなわち現在処理中のサブフィールド格納領域の内容が保存され、読まれた文字が次のサブフィールドに格納され、ステップS1以降の処理が繰り返される。

【0106】ステップS5で9である場合には、ステップS8で次の文字が1文字読まれ、エンドオブファイルでない場合にはステップS9でその文字が9であるか否かが判定され、9でない場合にはステップS10でその文字が0であるか否かが判定される。
 0である場合には制御コードとして990が現われたことになるため、入力打切り、すなわち入力取消として処理を終了する。

【0107】ステップS10で0でない場合には、ステップS11で1であるか否かが判定され、1である場合には制御コードとして991、すなわち1文字後退のコードが現われたことになるため、ステップS12で現在処理中のサブフィールドの内容が1文字以上であるか否かが判定され、1文字以上存在する場合には、ステップS13でそのサブフィールドの末尾の1文字が抹消された後に、ステップS1以降の処理が繰り返される。

【0108】ステップS12でサブフィールドが1文字以上でない、すなわちサブフィールドを格納すべき領域に文字がまだ存在しない場合には、ステップS14でそのサブフィールド、すなわち内部メモリに確保されている現在処理中のサブフィールドがキャンセルされ、区切り記号の前の直前のサブフィールドが検査され、ステップS15でその前のサブフィールドが存在するか否かが判定され、存在する場合にはステップS12以降の処理が繰り返され、存在しない場合にはステップS1以降の処理が繰り返される。
 このステップS12〜S15の処理については具体例を用いて更に後述する。

【0109】
図43のステップS11で1でない場合には、図44のステップS16で2であるか否かが判定され、2である場合には制御コードとして992、すなわち1サブフィールド後退の制御コードが現われたことになるため、ステップS17で現在処理中のサブフィールドが1文字以上であるか否かが判定され、1文字以上である場合にはステップS18でそのサブフィールドがクリアされた後に、ステップS1以降の処理が繰り返される。

【0110】ステップS17でサブフィールドが1文字以上でない、すなわち0文字である場合には、ステップS14と同様にステップS19でサブフィールドがキャンセルされ、前のサブフィールドが検査され、ステップS20で前のサブフィールドが存在するか否かが判定され、存在する場合にはステップS17以降の処理が繰り返され、存在しない場合にはステップS1以降の処理が繰り返される。
 このステップS17〜S20の処理についても、具体例を用いて後述する。

【0111】ステップS16で2でない場合には、ステップS21で3であるか否かが判定され、3である場合に制御コードとして先頭から再入力の制御コードが現われたことになるため、ステップS22で全サブフィールドがクリアされた後に、ステップS1以降の処理が繰り返される。

【0112】ステップS21で3でない場合には、ステップS23で4であるか否かが判定され、4である場合にはCATS業者指定の制御コードが現われたことになるため、ステップS24でCATS業者コード読取り処理(サブルーチン)が行われた後に、ステップS1以降の処理が繰り返される。
 このCATS業者コード読取りサブルーチンについては後述する。

【0113】ステップS23で4でない場合には、ステップS25で5であるか否かが判定される。
 5である場合には、別コード指定の制御コードが現われたことになるため、ステップS26でコード・番号読取りサブルーチンの処理が実行され、処理を終了する。
 このサブルーチンについても後述する。

【0114】ステップS25で5でない場合には、ステップS27で6であるか否かが判定され、6である場合には短縮コード指定の制御コードが現われたことになるため、前述と同様にステップS26の処理、すなわちコード・番号読取りサブルーチンの処理が行われた後に、処理を終了する。
 また6でない場合には、エラーとして処理を終了する。

【0115】図43のステップS1,S4、およびS8でエンドオブファイル、すなわちファイルの終わりに達していると判定された場合、およびステップS9で9、すなわち制御コードとして入力終了の999が現われたと判定された場合には、ステップS28で現在処理中のサブフィールドの内容が保存され、ステップS29で全てのサブフィールドがCATSアドレスとされて、処理を終了する。

【0116】図45は、図43のステップS12〜S15の処理、すなわち1文字後退の処理の具体例の説明図である。



図45 1文字後退の処理の具体例を説明する図

 同図においてサブフィールドの内容を格納する内部メモリとターミナルの画面表示を用いて、具体例の処理について説明する。

【0117】CATSアドレスとして1293495が入力されると、内部メモリには3つのサブフィールドの内容として12,34,および5が格納されている。
 ここで991が入力されると、最後のサブフィールド、すなわち処理中のサブフィールドの内容が1文字あるため、
図43のステップS13で末尾1文字、すなわち5が抹消された状態になる。
 次に991がもう一度入力されると、ステップS12でサブフィールドが1文字以上存在しないと判定され、ステップS14でそのサブフィールドがキャンセルされ、その前のサブフィールドが検査されて、ステップS15でその前のサブフィールドが存在すると判定され、ステップS12でサブフィールドが1文字以上であると判定され、ステップS13で末尾1文字、すなわち4が抹消された状態となる。

【0118】991が次々と入力され、このような処理が繰り返されると、最終的に全てのサブフィールドがキャンセルされた状態となるが、ステップS15で前のサブフィールドが存在しない場合にもステップS1以降の処理が繰り返されるため、実質的に入力しすぎの991に対しては何らの処理も行われないという状態となる。
 このような場合、すなわち前のサブフィールドが存在しない場合には、エラーとするようにフローチャートを作成することも当然可能である。
 なお区切り記号としての9は内部メモリには格納されないため、後退で9が消されるようなことはなく、9が飛ばされてその前のサブフィールドの末尾の文字に対する処理が行われる。
 また991という制御コードを入力する代わりに、ユーザは例えばバックスペースのキーを押すことによって、991を入力したと全く同じ効果を持たせることも可能である。

【0119】図46図44のステップS17〜S20の処理の具体例の説明図である。



図46 1サブフィールド後退処理の具体例を説明する図

 同図においてCATSアドレスとして1293495が入力されたものとして、具体例を説明する。

【0120】CATSアドレスが入力された後に制御コード992が入力されると、
図44のステップS18で第3のサブフィールドがクリアされ、次に992が入力されるとステップS19で第3のサブフィールドがキャンセルされて、ステップS20で前のサブフィールド、すなわち第2サブフィールドが存在すると判定され、ステップS18で第2のサブフィールドがクリアされる。
 以後992が入力されるたびに同様の処理が繰り返される。
 ここでも992の3文字の入力の代わりに、ユーザがシフト−バックスペースのキーを押すことによって同様の効果を生ずることも可能である。

【0121】図47図44のステップS24、すなわちCATS業者コード読取りサブルーチンの処理フローチャートである。



図47 CATS業者コード読み取りサブルーチンの処理フローチャート

 同図において処理が開始されると、まずステップS31で1文字コードが読まれ、エンドオブファイルでない場合にはステップS32でその文字が9であるか否かが判定され、9でない場合にはステップS33でその文字がコード文字列に連結され、ステップS34で次の1文字が読まれ、エンドオブファイルでない場合にはステップS35でその文字が9であるか否かが判定され、9でない場合にはステップS33以降の処理が繰り返される。

【0122】
図39ではCATS業者コードとして1桁だけのコードを示しているが、一般的にはこのコードは2桁以上の文字列になるため、ステップS33〜S35の処理が繰り返される。

【0123】ステップS35で9である場合には、区切りコードに達してCATS業者コードが得られたことになるため、ステップS36でそのコードが登録されているコードか否かが判定され、登録されている場合にはステップS37でそのコードが記憶された後に、処理がサブルーチンの戻り先にリターンする。

【0124】ステップS31,S34でエンドオブファイルである場合、ステップS32で最初に読まれた文字が9である場合、およびステップS36で登録されていない場合には、全てエラーとして処理を終了する。

【0125】次に図48図49図44のステップS26、すなわちコード・番号読み取りサブルーチンの処理フローチャートである。



図48 コード・番号読み取りサブルーチンの処理フローチャート(その1)

       

       図49 コード・番号読み取りサブルーチンの処理フローチャート(その2)

   このサブルーチンは、前述のように制御コードとして995の別コード指定、または996の短縮コード指定のコードが表れた時に、変換パターンコード、または短縮番号種類コードを記憶すると共に、変換前コード、または短縮番号を記憶するための処理フローチャートである。

【0126】
図48において処理が開始されると、まずステップS40で1文字読む処理が行われ、エンドオブファイルでない場合にはステップS41でその文字が9であるか否かが判定される。
 9でない場合には、その文字が区切り記号でなく、変換パターンコード、または短縮番号種類コードのいずれかの先頭の文字であることになるため、ステップS42でその文字がコード文字列に連結され、ステップS43で次の1文字が読まれる。
 次の1文字がエンドオブファイルでない場合には、ステップS44でその文字が区切り記号としての9であるか否かが判定される。
 9でない場合には、ステップS42以降の処理が繰り返される。

【0127】ステップS44で9、すなわち区切り記号である場合にはコードが読み取られたことになるので、ステップS45でそのコードが登録されているコードであるか否かが判定され、登録されている場合にはステップS46でそのコードが記憶され、ステップS47で次の1文字を読む処理が行われる。
 その結果、エンドオブファイルでない場合には、ステップS48でその文字が区切り記号の9であるか否かが判定される。

【0128】9でない場合には変換前コード、または短縮番号の最初の1文字が読まれたことになるため、図49のステップS49でその文字が番号に連結され、ステップS50で次の1文字が読まれる。
 その文字が9であるか否かがステップS51で判定され、9でない場合にはステップS49以降の処理が繰り返される。

【0129】ステップS51で9である場合には、変換前コード、または短縮番号がすでに読み取られたことになるため、ステップS52でその番号が記憶され、ステップS53で次の1文字が読まれる。
 ステップS54で次の1文字が9であるか否かが判定され、9である場合にはステップS55で次の1文字が読まれ、更にステップS56でその文字が9であるか否かが判定される。
 9である場合には、入力終了を示す制御コードとしての999が現れたことになるので、そのまま処理を終了する。
 9でない場合にはステップS57で0であるか否かが判定され、0である場合には入力打切り(取消し)の制御コードとしての990が現れたことになるため入力打切りとして処理を終了する。

【0130】ステップS40,S43,S47,S50、およびS55でエンドオブファイル、すなわちファイルの最後に達し、読むべき文字がない場合には、全てエラーとして処理を終了する。
 またステップS41,S48で読まれた文字が9である場合、ステップS54で9でない場合、ステップS57で0でない場合にはいずれもエラーとして処理を終了する。
 更にステップS45で読まれたコードが登録されていない場合にも、エラーとして処理を終了する。

【0131】CATSアドレスとしては、アドレスの取り得る数値空間中を連続的に使用せず、例えば特定のファイルにその値群が格納される部分空間のみを、または特定の規則で識別できる部分空間のみを使用することもできる。
 これによって利用者、または計算機システムから受け付けたアドレスの一部が誤っている時、もしくは一部が欠けている時、もしくは余計な部分が付け加えられている場合には、エラー扱いとしてアドレスが誤ったままの搬送処理を中止することもできる。

【0132】そのような場合のCATSアドレスとして、チェックコードを含んだ次のようなアドレスを考える。
 819293949116611191028999この例で、入力完了を示す制御コードとしての999の前の8はチェックコードである。
 このチェックコードの内容が、それ以前の区切り記号9を除く全ての数字を加えて10で割った余りと一致すれば、正しいCATSアドレスを表すものと解釈する。
 この例では全ての数字を加えると8+1+2+3+4+1+1+6+6+1+1+1+1+0+2=38となり、10で割った余りは8となって、チェックコードの8と一致する。

【0133】この例ではチェックコードを含む1028がAビル102号室(山田一夫)のアドレスの末尾であり、制御局は前述の計算を行ってチェックコードと一致しない場合には、CATSアドレスの入力ミスがあったと判定し、エラーとして搬送処理を中断する。

【0134】102号室に対して最後のサブフィールドを1020〜1029の10通りとすることが可能であるが、このうち正しいCATSアドレスとしては1028のみを採用するものとし、他のものを全てエラーとすることによって、入力ミスや伝送エラーを検出することが容易となる。
 すなわちCATSアドレスに対して冗長度を設けて、一部の値のみが正しいものとすることになる。

【0135】このように部分空間のみを使用するCATSアドレスのその他の例としては、制御局がアドレス、またはそのサブフィールドをデータベースに登録する時に、20桁の乱数を発生してアドレスを登録するようにし、利用者はこの乱数をCATSアドレス、またはそのサブフィールドとして使用するような例が考えられる。
 制御局は利用者から入力されたCATSアドレス、またはそのサブフィールドがデータベースに登録されていれば、そのアドレスに対応する処理を続行し、なければエラーとして処理を中断する。

【0136】仮に10の6乗個のCATSアドレスが登録されているとすると、10の20乗の空間中の10の6乗個だけは登録されているCATSアドレスであり、アドレスの入力ミス、または伝送エラーを検出しやすくなる。
 例えばランダムに入力された60274 41808 62773 00512というCATSアドレスが偶然に正しいものとして取り扱われる確率は、このような場合には10の14乗分の1にすぎない。

【0137】図50はこのように部分空間のみがCATSアドレスとして利用される場合のアドレスチェックの結果、あり得ないアドレスが入力されたと判定されて表示されるエラーメッセージの例である。



図50 CATSアドレスチェック結果としてのエラーメッセージの表示例を示す図

 同図においては、発送依頼に用いられたCATSアドレスがあり得ないものであることが表示されている。

【0138】以上の説明では、公衆自動搬送システムにおける搬送対象を主として物品として実施形態を説明してきたが、システムにおける搬送対象として人間を搬送することも可能である。
 このような場合に、以上説明した搬送路や台車、もしくは容器は、物品の輸送だけでなく人間の輸送にも共用され、制御局には人間の輸送を行うことが伝えられ、制御局はその人間の行先をCATSアドレスに基づいて制御し、また人間のために台車の速度、加速度などを考慮した搬送制御を実行する。

【0139】
図51はそのような場合の搬送制御の説明図である。



図51 人間を輸送する場合の搬送制御を説明する図

 同図において、利用者10としての人間から出発ターミナル113を介して出発信号(搬送指示信号)が制御局15に与えられると、制御局15は処理装置28によって人間を輸送するに適した搬送計画を立案し、その計画に基づいて宛先制御回路20を介して、利用者10の乗った台車18の走行を制御する。

【0140】このような場合、利用者10としての人間は出発ターミナルにおいて搬送対象が物品でなく人間であることと、行き先のCATSアドレス、地名、または電話番号などのようにCATSアドレスに変換できる位置情報をターミナルの端末を用いて入力する。

【0141】
図52はこのような入力方法の説明図である。



図52 人間からの搬送指示信号の入力方法を説明する図

 同図において端末のディスプレイ画面上に表示されている地図の上で人間が地点Aを選択すると、制御局は人間がその地点Aに向かうものと解釈し、制御局は人間が乗れる台車を割り当てて、出発ターミナルに回送する。
 そして軌道切換装置や台車の速度を制御しながら、目的の地点Aにあるターミナルまで台車を動かし、地点Aのターミナルで台車を停車させる。
 人間はそこで台車から降りることができる。

【0142】
図53はそのように人間が乗れる台車の構造の説明図である。



図53 人間が乗れる台車の構造を示す図

 台車には人間が乗って快適に過ごせるようにカバー114が取り付けられており、椅子の前には例えば表示盤115と、台車の出発、停止、および行先変更などを制御するスイッチ116が備えられている。
 台車の回路構成は
図7図9で説明したものと同様であるが、実行回路45に対して表示盤115とスイッチ116とが接続されている点が異なっている。

【0143】以上の説明においては、例えば搬送される物品は容器に収納され、台車に搭載されて搬送路としての軌道上で移動するものとしたが、物品そのもの、あるいは物品を収納した容器やカプセルなど、自走能力のない物体をローラ、またはベルトなどの上に乗せて移動させることにより、搬送することも可能である。図54はローラを用いた搬送の説明図である。



図54 ローラを用いた物品搬送を説明する図

【0144】
図54において、物品16は回転ローラ118の上に乗せられる。
 回転ローラ118は、ベルト119とモータ120によって回転させられ、その結果物品16は回転ローラ118上で移動する。
 IDタグ、もしくは宛先タグを用いた物品の搬送制御については後述する。

【0145】図55では回転ローラの代わりにベルト123が用いられている。



図55 ベルトを用いた物品搬送を説明する図

 ベルト123は、更に別のベルト125の回転による軸124の回転によって動き、その上に乗せられた物品を移動させることになる。

【0146】
図56はバーコードを用いた搬送制御方式の説明図である。



図56 バーコードを用いた搬送制御方式を説明する図

 同図において容器17、または台車18にバーコード126が貼られている。
 このバーコード126は前述のIDタグ、または宛先タグに相当するものである。

【0147】
図56で台車18が移動するにつれて、バーコードリーダ127の前をバーコードのバーが移動する。
 バーコードリーダ127は、バーコードリーダ制御装置128の制御に応じて、光をバーコードに向けて発射し、バーコードからの反射光をレンズで集光して、センサで検出する。
 反射光の強度変化からバーコードにプリントされた符号が解読され、バーコードリーダ制御装置128は、レールなどの伝送チャネルを経由して読み取ったタグ情報を制御局に送信する。

【0148】バーコードのようなタグを使用した搬送方式においては、搬送前に発送者がタグライタを用いてタグに物品の宛先を記録する。
 または更に制御局がその物品のIDと、物品の宛先を1組のデータとして、データベースに記憶する。

【0149】物品の搬送が開始されると、制御局はその物品を宛先に向かって搬送するように台車の通過する軌道を出発点で接続し、また台車に加減速の指示を出す。
 宛先までの搬送路の途中で搬送路、例えば軌道に付随して設置されているタグリーダによってタグの内容が読み取られ、制御局に送られる。
 制御局は、内容が物品IDであればデータベースを参照して物品の宛先を検出し、検出された宛先に向かって軌道切換装置を制御して、台車を移動させる。

【0150】更に一つの搬送ネットワークから別の搬送ネットワークに台車、もしくは容器が移動する時には、タグリーダによってタグの内容を読み取り、移動先のネットワークに対する制御局にその内容を記憶させ、宛先への搬送に用いる。

【0151】最後に本発明の実現のためのプログラムのコンピュータへのローディングなどについて、図57を用いて説明する。



図57 制御局の内部の処理に用いられるプログラムのコンピュータへのローディングを説明する図

 本発明の実施の形態においては、例えば
図43図44図47図48図49で説明したCATSアドレスの読み取りのために使用するプログラムを、例えばフロッピィディスクなどに格納して、制御局の内部の処理装置に対応するコンピュータにロードすることが可能である。

【0152】図57において、前述のCATSアドレス読取り処理用のプログラムなどは、コンピュータ201の内部のメモリ205に格納されて、本体204によって使用されることも、またプログラム提供者側から回線203を介してコンピュータ201にロードされて使用されることも、またフロッピィディスクなどの可搬型記録媒体202がコンピュータ201の本体204にロードされて使用されることも可能である。

【0153】メモリ205としては、RAM、ハードディスクなどの各種の記憶装置を、また可搬型記録媒体202としてはCD−ROM,メモリカード、フロッピィディスク、光磁気ディスク、光ディスク、その他各種の記録媒体を使用することが可能である。

【0154】以上においては、例えば地上、または地下に付設された搬送路としての軌道上を、物品を収納した容器を搭載した台車が移動して搬送される例を主として、公衆自動搬送システムの実施形態を説明したが、搬送路は例えば地表、水中、水上、または空間に敷設されたものでもよい。
 物品を収納した容器を搭載した台車の代わりに物品、物質、貨幣、紙幣、情報記憶媒体、または生物をそのまま、またはこれらを積載したカプセルをそのまま、またはそのカプセルを搭載した台車を搬送することも可能であり、例えば図2の料金決済部によって決済される料金は物品代金だけでなく、送料、振替手数料、または税金であってもよい。

【0155】更に搬送路は前述のようにローラやベルトによって構成されてもよく、ケーブル、板、フック、アーム、チェイン、歯車、シュータ、推進装置、空気圧、気体圧、水圧、油圧、もしくは物理的機構によって搬送されるものでもよい。
 このような搬送路上を、物品を搭載した自走能力のない容器(カプセル)を移動させることもできる。

【0156】更に前述のCATSアドレスに変換される情報としては、電話番号だけでなく、郵便番号、住所、インターネットアドレス、従業員番号、顧客番号、利用者名、利用者写真、証明書番号、証明書、伝票番号、伝票、名刺、経度・緯度、識別子、数値、またはマルチメディア情報であってもよい。
 これらが例えば利用者から、あるいは計算機システム、インターネット、電話網、電信網、もしくは計算機ネットワークから入力されることによって、これらの情報がCATSアドレスに変換されて搬送に使用される。


【0157】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によれば、1つ以上の制御局によって搬送路ネットワークにおける自動搬送を制御し、ネットワーク上のあらゆる地点をユニークなCATSアドレスによって表すことにより、物流が高度に自動化され、輸送の低エネルギー化、輸送品質向上、高速化、低公害化、交通事故減少などの大きな効果が得られる。


 本文書は,「特許庁>特許電子図書館>特許・実用新案>特許・実用新案文献番号索引照会」から,特許公開 2000-357194 「公衆自動搬送システム」(発明者=園部正幸)の特許明細をダウンロードして(2002年8月)掲載するものです.

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 ■ 特許公開2000-357194「公衆自動搬送システム」日本国特許庁

 
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